EX1-11 例えそれが偽りでも3

 美咲さんが口を開く前に立ち上がり障子を開けて視界を広げる。
 布一枚で肌寒かったが、胡坐をかいて肘をつく。そして手入れされた庭と良く晴れた秋の空を憮然とした表情で見入る。
 二日前に見たはずの景色がずいぶんと昔のことのような気がする。
 そんな様子に後で溜息を吐いた美咲さんが立ち上がる。
「そんな格好で風邪を引くわよ」
 そう言って着ていた上着を一枚差し出してくれた。
 それを無言で受け取り、黙って羽織ると再び庭に意識を向ける。
 もう一度美咲さんは溜息を吐き自分の横に座りなおす。
 そしてポツリポツリ、ゆっくりと美咲さんは語り始めた。

「どこから話せばいいのかしらね?」
 そう言って美咲さんは少し考える。
「神崎という姓は、神藤(しんどう)という妖物退治の一族の分家に当たるの。元々、神藤家は神の言葉を伝える(かんなぎ)の一族だったらしいんだけど、妖物が現れるようになってからはそれらを浄化することを生業とするようになっていったわ」
 美咲さんは一度言葉を切り問いかけてくる。
「浄化の現場は見たわね?」
 何も答えず、ただ外の景色を見つめ続ける。
 美咲さんはそれを気にした風も無く続きを語る。
「浄化とは妖物の基となる罪や罰を血によって(みそぎ)(けが)れを(はら)うことを言うの。血とは即ち()でもあるわ」
 また言語の差異かなぁと暢気に思う。なぜ血(イコール)霊なんだろう?
「けれど浄化をするには、まず妖物を肉体的に弱らせる必要があるの。その為にはどうしても力が必要になる。だから“外”に応援を頼んでいたの。けれどそのうち、わざわざ“外”から応援を頼むよりは“内”でその人材を育成したほうが息も合わせやすいし、信頼性も増す。それに金銭面の関係で安価に済むことに気付いたの」
 空を流れる雲を眺めながらぼんやり思う。
(結局は金だよなぁ)
 美咲さんは続ける。
「それからは積極的に“外”と婚姻を結び、“内”に取り込んで“家”としての力を強化していったわ。結果、妖物退治の一族として他に類を見ないほど有名になった。けれどその所為で“家”としては大きくなりすぎたの。だから“家”を明神(みょうじん)神坂(かみさか)神楽(かぐら)神条(かみじょう)神薙(かんなぎ)海神(わだつみ)神原(かんばら)、そして神崎の八つに分けて分家とし、各地方に封じることで“家”の力も安定性を得ることとなった。余談だけど黒河は神崎の更に分家にあたるわ」
 庭に落ち葉がほとんど見当たらない。キチンと誰かが掃除しているのだろうが、広い庭なのに一体誰が掃除しているんだろう?
 美咲さんは更に続ける。
「元々、神崎家は一時は黒河を初めとする分家を沢山有する“家”であったんだけど、それでも人数の割に比較的大きな森を抱えている地域で、死傷者の数は後を絶たなかったわ。そしてどんどん人手不足に陥っていったの。もともと宗家から一番遠いこの地は宗家とはもちろん、他の分家とも繋がりが薄くて応援が間に合わず、先代の神崎家当主の時、神崎の純粋な血筋は途絶えてしまったの。けれどいかに繋がりが薄かったとはいえ、大きな森を抱えている地域をそのまま放置するわけにもいかず、この地に新たに神崎として封じられたのが私達というわけ。あ、もちろん生前に許可はとってあるわよ?」
 ここまではいいかしら? と美咲さんが再び確認を取ってくるが、相変わらず身動ぎもせずに外を眺め続ける。
「で、まぁ恥ずかしい話だから詳細は省くけど御家事情で、封じるとは言葉ばかりの勘当を宗家から言い渡された私達は今に至るの」
 少しバツの悪そうに美咲さんは笑う。
(御家事情・・・・・・ねぇ)
 美咲さんの言葉を噛み締めながらぼんやり思う。

 どこの世界にも似たようなことはあるらしい。頻繁に聞くことではないが、かといって稀有(けう)と言うほどでもない。もっとも、この世界で頻繁なのか稀有なのかは判断しかねるが。
 そして今の説明から、なんとも言えない違和感が漂うのも否定できない。いったい何が? と自問してみるのだが言葉とするには不鮮明だ。
(なんだろう?)
 心の中で首を捻る。もう一度、今までの説明を思い返す。
 そして違和感の正体にハタと気付く。そして一つ気付けば芋づる式に次々と疑問が湧いてくる。
 そう、今の説明では結局、ユキとサクラに「ちゃん」をつけない理由が語られていないのだ。また勘当されたにも関わらず(分家としての地位は低いのかもしれないが、それでも)「神崎」という最初に分かれた姓に収まっている。勘当されたのなら、それこそ「黒河」のように分家の分家に名を連ねるのではないだろうか? そして最大の違和感。それは勘当という単語がどうしても一夜さんと美咲さんに結びつかないからだ。

 まずいな、と心の中で呟く。
 一度湧いてしまった疑問は、好奇心となって尋ねてみたい衝動に駆られる。しかしここで尋ねれば少なからず相手と深く関わる接点を持つことになってしまうだろう。かと言ってこのまま疑問を放置するにはあまりに半端だ。けれど重いのは御免蒙りたい。だが話をするには時期というものがある。今ここで尋ねなければ、これ以後話を聞く機会を失くしてしまうかもしれない。
 外の景色に視線を向けたまま、心の中で葛藤を繰り返す。
 そして、その葛藤を見透かしたかのように美咲さんは続きを語ろうとはしない。
 観念したように溜息を吐く。
 どうせある程度関わりを持つことは既に決まっているのだ。だったらこのまま悶々とするよりは聞いてスッキリしてしまったほうが後々の精神衛生上宜しいだろうという結論に達する。
 その考えを所詮は言い訳だと認識し、自嘲してから口を開く。
「その恥ずかしい御家事情ってのは何なんです?」
 外に視線を向けたまま、意識だけを隣の美咲さんに移す。
「あら? 理由は尋ねないんじゃなかったの?」
 からかいを含んだ楽しそうな声で美咲さんは尋ね返す。
「時には気が変わることもありますよ」
「ふーん?」
 素っ気無い返事に対し、何か言いたそうに美咲さんは相槌を打つ。まぁそう言う事にしときましょうと、呟いてから
「あのね、その事情って言うのはね、駆け落ちなの」
「・・・・・・はぃ?」
 間抜けな声で聞き返す。
 あまりに唐突で、そして軽い口調だったので一瞬聞き間違いかと思う。
「だから駆け落ち。恋の逃避行とも言えるわね」
「・・・・・・」
 瞬きを繰り返して、頭の中で情報を整理しようと試みる。不意に地雷という単語が浮かんだが無視。
 ―――誰が?
 美咲さんが(もしくは一夜さんが)
 ―――誰と?
 一夜さんと(もしくは美咲さんと)
 ―――何をした?
 ・・・・・・駆け落ち?
 ―――何で?
「えーと、そりゃまた何で駆け落ちなんかしたりしたんですか?」
 なるべく平静を装いながら質問する。
 美咲さんは憮然とした口調で
「そんなの愛し合ってたからに決まってるじゃない!!」
 そりゃまぁ、いがみ合ってたら駆け落ちなんかしないよなと納得しそうになるのを堪えて質問を続ける。
「いえ、そうではなくて、何で駆け落ちをしなければならなかったのかその理由を・・・・・・」
 最後まで言い切らず口を止める。その答えを解くためのパズルのピースは既に持っていた。
(ああ、なるほど)
 一人納得して
「だからですね?」
 相変わらず外に視線を向けたまま小さく呟く。
 今度は美咲さんから無言が返ってくる。
「確認ですが、ヨウブツをジョウカできるのは神藤の血脈であることが条件ですね?」
「概ねその通りよ。厳密に言えば、神藤の血に属さず独自の技を持って浄化を行う一派もあるにはあるわ」
 新しい情報を仕入れ、もう一度自分の推測を反芻する。まだ目立った矛盾はない。
「一夜さんはジョウカができないと言うことは神藤の血筋ではない。つまり“外”の人間、ですね?―――森でジョウカを見た時、サクラが、自分とユキ、そして美咲さんはジョウカをすることが出来ると言っていました」
「・・・・・・」
「大概プライドの高い人間は血の正統性を主張したがるものです。その上で“内”の醜聞を“外”に知られるのを嫌います。この世界ではどうかは知りませんが、少なくとも僕の世界ではそうでした。特に婚姻の時、片方の身分が高ければ高いほど、血筋を重視する人間は少なくありません」
 美咲さんは口を挟まずに沈黙を保つ。
「美咲さんはさっきこう仰いましたね。勘当された、と。にも拘らず分家の中で神崎という高い位に属する姓に就いています」
 もう一度自分の推測を反芻して、口を開く。
「これらのことを統合して考えると美咲さんは“内”の中で良いとこの巫女だった。けれど一夜さんは“外”の人間。血筋を重視する周りからは結婚を反対される。故に駆け落ち。まさか周りも駆け落ちをするとまでは思っておらず、醜聞が“外”に広まるのを阻止したかった。そこでちょうどいい具合に神崎の姓が空いているので二人を押し込め事態は一件落着、とまぁこんなところでしょうか?」
 実際はもう少し紆余曲折しているのでしょうけどね、と付け足す。
「80点、と言った所かしら?」
 美咲さんは真剣さを潜ませて笑った。
 まぁ及第点かな、と頭の隅で思う。
「いい推理してるわ。シュウちゃん将来志望は探偵さん?」
 頭を振る。
「まだ何も。とりあえずそんな不安定で、ドロドロした現場を見そうな職業は嫌です」
「そう? 残念ねぇ、ハードボイルドって格好いいと思うんだけど・・・・・・」
 本当に残念そうにわけの分からないことを美咲さんは言う。
 それを横目に見ながら話を戻す。
「で、残り20点分は?」
「んー、そうねぇ。まず私の旧姓は神藤なの。解かる?」
「・・・・・・それって―――」
「そう。良いとこじゃなくて本家本元、バリバリの宗家直系なの」
 言葉を失う。宗家で直系って・・・・・・
「・・・・・・よく結婚できましたね」
 素直に感想を述べる。
「だから駆け落ちしたって言ったじゃない!!」
 珍しく美咲さんの顔が赤い。恥ずかしいのを隠す為か憤慨して美咲さんは怒鳴る。
 一度わざとらしく咳払いをして、
「それから、最終的な形としては宗家に押し込められたことになるけど、駆け落ちを手助けしてくれたのは他ならぬ神崎前頭首なのよ?」
「そうなんですか?」
 意外な新事実。
「だってそうでしょ? その気になれば神藤の(しがらみ)を全て捨て去ることもできたのよ? けど助けて頂いた恩もあったからこそ、こうして神崎として姓を継いでいるんですもの」
 そこで一旦言葉を切ってから息を吸い、憂いを秘めた表情で語る。
「けれど、柵を全て捨て切らなかったのが間違いだったの―――」
 なるほどねぇと、足を組み替えてもう一度外の景色を見る。色々と納得はした。前知識も手に入れた。けれど全て、今までは長い前フリに過ぎない。此処からが話の核心だ。
 重い沈黙が場を支配する。
 話の先を促すようなことはせず続きの言葉を待つ。
 沈黙は長くは続かず、不意に美咲さんの口が開かれる。
「―――あのね、雪と桜には教えていないけど、二人にはお姉さんが居たの」
 居た。つまり過去形。それが意味することは?
 一瞬『死』と言う単語が脳裏に浮かんだが、それはすぐ否定される。
「あ、勘違いしないでね? 死んだんじゃないの。今もちゃんと生きてはいるわ」
 その言葉に息をおろす。
 だがそんな自分の行動に疑問が湧く。面識も無い人間の生死に何故自分が安堵しなければならないのかと、人の生き死になど既に見飽きたと言うのに。
 思考が話題から逸れそうになるのを、今は関係ないことだと頭から締め出す。話題に集中するよう今度は疑問を口にする。
「生きて『は』と言うのは?」
 悲しそうに美咲さんは微笑む。
「ええ。その子は雪と桜のことはもちろん、私たちが親だと言う事さえ知らないわ」
 言葉を言い終えると美咲さんはゆっくり視線を下に向けた。
 様々な憶測が頭の中を流れ、そして消えていく。
 問おうか問うまいか少し悩んだ末、意を決して尋ねる。
「それは一体どんな理由、どんな事情があってのことですか?」
 問い掛けの言葉に、すぐに返答はなかった。
 ここまで話しておいて、お預けという訳ではないだろう。
 ただ色々思うことがあるのだと思う。過去の悔恨や、整理しきれない感情とか。
 長い沈黙の末、美咲さんは俯いたまま再び口を開く。
「元々、神藤家が神の言葉を伝える巫の一族であったというのは最初に話したでしょ? それから、私が宗家の直系だったこともさっき言ったわね?」
 無言で頷く。
「これも最初に言った通り、妖物退治が神藤家の主な生業になっているのは事実。だけど、巫女としての役割が無くなったわけでもないの。そして巫女としての力は“内”の血が濃いほうが通常、強く現れるわ。その中でも一番霊力が強い巫女を、神の言葉を伝える代弁者として、一族から祭り上げられるの」
 美咲さんは顔を真っ直ぐ上げ毅然とした態度で言葉を紡ぐ。

「そしてそれに選ばれていたのが私だった」

「・・・・・・」
 美咲さんは淡々と語る。
「別にその巫女に選ばれたからと言って、不自由な生活を強いられるわけではないわ。屋敷の中なら自由に動き回れるし、身の回りのことなら何でもしてもらえる。食事の心配だって要らない。ただ“外”の世界を知らず、“内”の中にしか世界は存在しないと。そう思い込むような生活」
 冷めた声で返す。
「それは単なる鳥籠でしょう? 不自由でないことが、必ずしも自由でないことと同じように」
「ええ、その通りよ。けれど私は知ってしまったの。世界は“外”に広がっていることに。そしてそこで出会ったの、一夜さんに。その後はさっきの説明通り、駆け落ちして、勘当されたわ。そのことについては特に後悔もしていないし、未練も無いの。けど・・・・・・」
 上げた視線が再び下へ沈む。
「その皺寄せが娘へきた、と?」
 小さく美咲さんは頷いて、一度深呼吸してから口を開く。
「勘当されて、それで全てが終わったと、安心しきっていたのが最大の間違いね。生まれてから間もなく・・・・・・奪われたわ」
 誰に、とは問わなかった。
 問えなかった。
 聞かずとも答えはわかり切っていた。そしてなにより、最後の一言に余りにも静かで深く、けれど強烈な感情が宿っていたから。
 だから別の問いをぶつける。
「何故、誘拐されたのですか?」
 奪うと言う単語を避け尋ねる。
「巫女としての霊力が強かったからよ。当時私には他にも兄姉妹(きょうだい)が居た。そして宗家の中に従姉妹(いとこ)もいたわ。けれどその中の誰よりも、生まれて間もないわが子のほうが霊力は強かったの」
「でも、“内”の血が濃い方が力は強いんじゃなかったんですか?」
「『通常』はね。偶然か、突然変異か、それとも何か違う法則か。分からないけど少なくとも私よりも格段に上だったわ」
 唇を噛み締めるように俯く。
「もちろん、駆け落ちした罰や、見せしめと言う意味合いもあったんでしょうけどね」
 自嘲気味に力なく美咲さんは微笑む。
「何も行動を起こさなかったんですか?」
 奪い返すために。
「出来なかったのよ。証拠がなくて」
 悲しそうに笑う。
「妖物ってね、全国どこにでも棲息しているの。けれどそれを退治し、あまつ浄化までできるのは本当に極わずかな人間だけなの。だから公的機関からの以来も多いし、繋がりも太いわ。それなのに、権力のない分家の子供が一人、権力のある本家に誘拐されたからって、わざわざ荒波立てて関係を険悪にするなんて馬鹿げているでしょう?」
 その問いに同意することはできなかった。
 理屈はわかる。
 理由もわかる。
 けれど感情はいつもの様に否定する。
(ああ、住む世界は変わっても、世界の本質は変わらないんだな)
 諦めと失望の混じった思考が胸を占める。
 それから軽く溜息を吐いて尋ねる。
「でも、それがどうして『ちゃん』をつけない理由に繋がるんですか?」
 少し沈黙の後美咲さんは口を開く。
「―――だって、不公平じゃない? 同じ親から生まれたのに、一人だけ家族のことを何も知らないだなんて。だから雪と桜だけを『ちゃん』付けする訳にはいかないわ」
 理解できるような、できないような。
「そういうもんですか?」
「そういうものよ」
 少しだけ元気を出していつもの様に美咲さんは笑う。
 こっちの美咲さんのほうが『らしい』な、と頭の隅で思う。
「・・・・・・もっとも、あの子にとっては今の生活のほうが幸せかもしれないけどね」
 自分と同じように視線を外に向け美咲さんは小さな声で呟く。
 そんなことはないと、否定の言葉を発しようとして辞めた。
 安易に自分の推測を述べて希望を持たせることは簡単だ。けれど時に現実は残酷で、真実は無慈悲だ。希望と言う光が大きければ大きいほど、ソレが消えた時の絶望は深くなる。
 だから、また違うこと尋ねる事にする。
「・・・・・・どうして実の娘にも伝えていない、そんな大事なことを僕なんかに話したんです?」
 事の発端は些細な問いだ。騙すことも、黙することも、はぐらかす事も出来たはずだ。
「慰めて欲しいからって言ったでしょ?」
 悪戯っぽくウィンクをする美咲さんに対して沈黙を持って答える。
 すると観念したように息を吐いて再び視線を外に向ける。
「―――だって私たちはシュウ君の事をもっと知って行きたいのも。だからまず知ってもらおうと思ったの。私たちの事を」
 胸の中で冷ややかな声が言う。そんなものはただの感傷に過ぎない、と。
 そして、やっぱり聞かなければ良かったなと、今更に後悔する。話の内容も話した意図も、自分にはやはり重い。
 胸中を知ってか、知らずか、美咲さんはいつもの調子で話しかけてくる。
「でも暇つぶしくらいにはなったでしょ?」
「・・・・・・ええ、まぁ」
 さっきの美咲さんの台詞を思い返す。
『私たち』と言う言葉の想い。
 そこには一夜さんはもちろん、ユキとサクラも含まれて居るのだろう。
 想いは重さへと変わり、自分に圧し掛かる。しかも四人分も。
(面倒なことだ)
 胸の中で溜息を吐いていると美咲さんから声が掛かる。
「シュウ君、一つ聞いて良いかしら?」
 自分に質問が来るとは思っておらず一瞬反応が遅れる。
「? なんです?」
「―――どうしてシュウ君は嘘を吐いたの?」



Back       Index       Next

inserted by FC2 system